行きたいなあ、日本全国津々浦々

XSR700、セロー225WE、CX-3に乗ってます。2017年12月にV7 stoneを引退。整備とかツーリングとかドライブとか。

未踏領域探索『月山UFO』



最近の私の仕事中の暇つぶし息抜きは、googleマップで林道を探すことである。

縄張りたる道志周辺で何かないかと探していたら、奇妙なものを見つけてしまった。





その名も『月山UFO』である。

……はて、月山UFOとは一体なんであろうか。

何やら宗教施設的な怪しげな趣がある。



googleマップで確認してみてもさしたる情報は無し。

ならば直接行ってみるしかあるまい、ということで、行ってみた。

(なお、昨年中(2015年)のことである)



目次



いざゆかん、月山UFOへ

さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト側から県道517へ入る。

道なりに進んでそのまま牧馬峠方面(県道518)へ。

なお、牧馬峠頂上付近には、車幅2.0m以上の車輌を通行止めするゲートが存在する。

もしも乗用車で行かれる方があれば、留意願いたい。



山の斜面に敷き詰められたソーラーパネルを過ぎてしばらくした頃、月山UFOへの分岐点が見えてきた。



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この写真右手側の舗装路が月山UFOへと至る道である。

果たして、月山UFOとは一体何なのであろうか。

およそ軽トラ1台分しか無い様な細い舗装路を行く。

ところどころ舗装が剥げているのか、前日の雨を蓄えたマッディな箇所もあったが、今日はセローさんなので問題無し。



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写真を右手奥に進む。

なお、好奇心に駆られて左にも進んでみたが民家があるだけだった。



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なにやら曰くありげな雰囲気が漂い始めたため、停車して写真を撮ってみた。

何か見えてきた。予感は的中、か……?



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これが、月山UFO、なの、か……?



GPSで確認してみたが、どうやらここで間違い無いらしい。

およそ現代の一般的な意味での民家とは、若干異なる造り。

山小屋、バラック、あばら家、納屋、作業小屋……。どれも当を得ない表現だ。

用途不明の怪しげ機器とかアンテナとか、名前から予想されるそういった類も見当たらない。

いや、そもそもとして、この建物を月山UFOと呼称するのか?

はたまたここに籍を置く企業やなにかしらの団体なのか?

敷地内に踏み込むのはどうにも躊躇われるため、とりあえずスマホカメラの望遠機能でズームしてみる。



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「UFO」の文字の下に、「Contact me」の文字と、いわゆる円盤型のUFOのイラストが描いてある。

いや待て、UFOに描いてあるのはもしかして、グレイ型の瞳の部分か?

ううむ、素人にはよくわからない。

気を取り直して、道なりに進んで建物の側面に回ってみる。

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これは……表札、なのだろうか……?

赤錆びたエアコンの室外機や、H24と書かれた電柱などが文明の匂いをさせているが、果たして……。



何者かに怒鳴りつけられたら脱兎しよう、と後ろ向きな覚悟を決めて数歩、敷地内に踏み込んでみたのだが、特に誰からも咎められることはなかった。

首を伸ばしてみたが、扉の窓ガラスには間抜けな面をしたおっさん(残念ながら住民ではなく私)が映り込んでしまっており、中の様子は窺えない。



その後もしばらく周辺をうろついてみたのだが、めぼしい何かしらに遭遇することはなかった。



深まる謎と、当て推量

帰宅後、ネットで月山UFOについて調べてみたが、芳しい結果は得られなかった。

月山UFOについて調べた数人の先達がいたが、やはり私と同じ様に「なにもわからない」というところで終わっている。



ameblo.jp



minkara.carview.co.jp



そこで、当て推量ではあるが、別角度から少し考えてみた。



日本というのはいい国だ。

米軍基地でもない限りは、ほぼ正しく地図は地形通り、現実通りに記載されていると思う。


月山UFOはgoogleマップに載っている。

施設名が地図上に表示されており、実際に検索すると住所まで表示される。

つまりこれは、ゼンリンの地図データに月山UFOが載っている、ということではなかろうか。

もちろん、月山UFOの関係者がgoogleマップに載せた可能性も否定できないのだが、それにしては中途半端だ。

月山UFOで検索して得られる結果は、その位置情報だけである。

営利に繋がりそうな情報は無い。

私の様な好奇心に駆られた輩を引き寄せてしまうだけだ。

いや、それこそが目的なのだ、と言われればそれまでなのだが、当地では何かしらの勧誘等は受けなかった。

私にその資格がなかっただけなのかもしれないが……。



話が逸れた。

とにもかくにも、この月山UFOのデータはgoogleマップのものとして掲載されたものではなく、ゼンリンの地図データの時から存在していたものと仮定しよう。

ゼンリンでは、調査員が実際に歩いて回ってそのデータを収集して地図を作成しているらしい。

そして、表札などが出ていれば、それは外部に公開された情報であり、個人情報では無いとして、特に希望がなければデータに反映しているそうだ。

(下記は電王戦将棋ソフトでお馴染みのやねうらお氏のブログ)



d.hatena.ne.jp



登記簿との照合はしないとのことなので、個人宅ではなさそうで、表札が出ているし、特に苦情も来ていないのでそのまま記載されている。

ゼンリンの解釈の上では企業とか、そういう存在という認識である、ということだろう。

月山UFOは企業だったのか!



……たぶん、違うのだろうな……。



身近な謎に迫る

なんとも煮え切らないまとめで、申し訳なく思う。

しかし私は、今回の件で、月山UFOを知って、行って、見た。

それがなんであるかは結局のところさっぱりだったのだが、PC画面上で得られるよりはいくばくか多い情報を得て帰ってきたと思う。


私たちの身近には、この手の謎が溢れている。

知識としては知っているが、体験してみたことはないもの。

バイクという乗り物は、こういう、身近にある小さな謎を探検するには、とても便利な道具だ。

これからも、こういった冒険気分を味わいに出かけようと思う。